ノベルティの金額には上限がある?景品表示法について詳しく解説!
2022.11.30
そのため、くじ引きや来店者を対象にノベルティを配布する際は1個当たりの最高額とノベルティの総額に注意する必要があります。
しかし、どうやってその金額を決めたらよいかわからない方もいるでしょう。
本記事では、ノベルティの発注に充てられる金額について詳しく解説したうえで、シーン別にノベルティの上限金額やおすすめのアイテムをご紹介します。
「ノベルティとして配布したい物は決まっているが、どのように金額を設定すればよいかわからない」とお悩みの方はぜひ参考にしてください。
目次
1. ノベルティの金額を決める際に理解しておきたい「景品表示法」とは?
1-1. 景品類とは
1-2. 取引価額とは
1-3. 売上予定総額とは
1-4. 景品表示法で禁止されていること
2. ノベルティの発注に充てられる上限金額
2-1. 一般懸賞
2-2. 共同懸賞
2-3. 総付景品
3. 【シーン別】ノベルティ発注の上限金額に合わせたおすすめアイテム
3-1. 購入者を対象にくじ引きを開催する場合
3-2. 商店街でくじ引きを開催する場合
3-3. 来店者全員にノベルティを配布する場合
3-4. 開店披露や創業記念で記念品を提供する場合
3-5. SNSからの申し込みで商品が当選する企画の場合
4. まとめ
1. ノベルティの金額を決める際に理解しておきたい「景品表示法」とは?
景品表示法とは、不当景品類および不当表示法のことです。
景品表示法の目的は主に「不当表示の禁止」と「景品類の制限および禁止」であり、実際よりよく見せかける表示や過大な景品付き販売によって低品質な商品・サービスを購入してしまうなど、消費者が不利益を被ることを防止します。
ノベルティにおいては「景品類の制限および禁止」が大きく関係しています。
例えば、高額なノベルティを獲得するために低品質な商品・サービスの購入が必要になる場合、消費者にとって大きな不利益が生じると考えられるでしょう。
そもそもノベルティは、商品の売り上げ向上や企業の認知度アップのために使われるものです。
商品を売るためにノベルティが付属するのではなく、ノベルティのために商品が付属するのでは、当初の目的が果たせないでしょう。
1-1. 景品類とは
消費者庁によると、景品類とは顧客を誘引する手段として、取引に付随して提供する物品や金銭などの経済上の利益と説明されています。
経済上の利益とは、物品・土地・建物・金銭・金券・商品券・債券・きょう応(映画・演劇・スポーツ・旅行などへの招待または優待)などです。
具体的には、抽選やくじ引きなどにおける限定グッズや商品券・旅行券などがあります。
1-2. 取引価額とは
購入額に応じてノベルティを提供する場合、取引の価額によって景品類の金額が変わります。
具体的な金額については「ノベルティの発注に充てられる上限金額」で後述しているため、詳しく知りたい方はご覧ください。
また、業種によって取引価額の基準が異なる点に注意しましょう。
例えば、自社で製造した商品をノベルティとすればコストはかかりませんが、製造費用ではなく通常の取引価格が基準となります。
・景品類の提供者が小売業者またはサービス業者…対象商品または役務の実際の取引価格
・製造業者または卸売業者…景品類提供の実施地域における対象商品または役務の通常取引価格
つまり、自社製造で制作にコストがかかっていないからといって、実際の取引であれば高額になる商品をノベルティにすることはできません。
1-3. 売上予定総額とは
売上予定総額とは、ノベルティの配布によって得られると予想される売り上げのことです。
ノベルティの発注に充てられる上限金額は、売上予定総額によって変わります。
売上予定総額は合理的に算定したものが用いられますが、前年度の販売実績を参考にすることも可能です。
前年度の販売実績を参考にすれば、より正確に売上総額が予想できます。
例えば、合計金額が1,000円以上のレシート一枚で1回引けるくじの場合、1,000円×くじの枚数が売上予定総額になると考える人も多いでしょう。
しかし、実際はそうではありません。
これはあくまで最低価格となるほか、用意したくじが余ってしまう可能性もあります。
そのため、前年度の販売実績などを基にして合理的に算定する方法がおすすめです。
1-4. 景品表示法で禁止されていること
景品表示法において、不当な表示と過大な景品類の提供は禁止されています。
不当な表示とは、実際よりも品質・企画が著しく優れていることや、他社に比べて有利であることなど、消費者に誤認させるような表示のことです。
例えば、「業界実績No1!」と事実とは異なることを表示して、他社よりも優れていると思わせる看板やネット広告を掲載することなどが当てはまります。
また、過大な景品類の提供とは、過度に高額な景品類を提供することです。
指定された200円の商品の購入でくじが1回引ける抽選を実施した際、5,000円以上のノベルティを用意すると、過度な景品類として規制の対象になる可能性があります。
2. ノベルティの発注に充てられる上限金額
ノベルティの制作・発注に充てられる金額は、その提供方法や抽選の種類と取引価額によって異なります。
そのため、ノベルティの金額を決める前に提供方法などを細かく設定しましょう。
また、総額は売上予定総額によっても変わります。
適切な予算を立てるためにも、前年度の売り上げ実績を参考にするなどして合理的に算定してください。
2-1. 一般懸賞
一般懸賞とは、商品・サービスの利用者に対し、くじなどの偶然性や特定行為の優劣など(例:じゃんけんの勝者、クイズの正解者)によって景品類を提供することです。
ノベルティの最高額は取引価額の20倍もしくは10万円、総額は懸賞に係る売上予定総額の2%と定められています。
2-2. 共同懸賞
共同懸賞とは、商品・サービスの利用者に対して一定の地域や業界の事業者が共同して景品類を提供することです。
例えば、商店街や一定の地域の同業者が多数で共同実施するくじなどがあります。
共同懸賞では、取引価額に応じて最高額は変わらず30万円、総額は売上予定総額の3%と定められています。
2-3. 総付景品
総付景品とは、懸賞によらず商品・サービスを利用したり、来店したりした人にもれなく景品類を提供することです。
例えば、来店者全員にノベルティを配布するケースなどがあてはまります。
総付景品の限度額は、取引価額が1,000円未満の場合200円、1,000円以上の場合は取引価額の10分の2と定められています。
なお、以下のものは景品規制が適用されません。
・商品の販売・使用・サービスの提供に必要な物品
・見本および宣伝用の物品
・自店・自他共通で使用できる割引券、開店披露や創業記念などで提供される記念品
3. 【シーン別】ノベルティ発注の上限金額に合わせたおすすめアイテム
もっと詳しく知りたい方のために、ノベルティの制作・発注に充てられる具体的な金額をシーン別に解説します。
上限金額に合わせたおすすめアイテムもいくつかご紹介しているため、ぜひノベルティ選びの参考にしてください。
3-1. 購入者を対象にくじ引きを開催する場合
購入者を対象にくじ引きを開催する場合、一般懸賞にあたります。
例えば500円で1回くじが引ける場合、取引価額は500円となるため、最高額は20倍の1万円です。
当選等数が低い景品におすすめの低コストのアイテムには、以下のアイテムがあります。
・除菌シート:36.6円/個~
出典:株式会社アーリークロス/名入れチラシ入り 流せる除菌シートNEXT(2枚入)
・マスク:19.8円/個~
出典:株式会社アーリークロス/チラシ入り不織布マスク
3-2. 商店街でくじ引きを開催する場合
商店街の複数の事業者で購入者を対象に実施するくじ引きは、共同懸賞にあたります。
そのため、くじ引きの景品は取引価額に関わらず30万円までです。
くじ引きを実施する際、当選等級の低い景品におすすめのアイテムには、以下のようなものがあります。
・マグネット:29.1円/個~
出典:株式会社アーリークロス/室内用マグネットシートW90×H65mm
3-3. 来店者全員にノベルティを配布する場合
来店者全員にノベルティを配布する場合は、総付景品となります。
また、購入価格などの条件が一切ない場合は、景品類の最高額は200円です。
一方で1,000円以上の購入者全員にもれなく配布する場合は、取引価額の2%(200円~)が景品の最高額となります。
来店者全員にノベルティを配布する場合、だれでも使えて喜ばれるものがよいでしょう。
例えば、以下のようなアイテムがあります。
・エコバッグ:172.8円/個~
出典:株式会社アーリークロス/Ecolor クルっとまとめるA4バッグ
3-4. 開店披露や創業記念で記念品を提供する場合
開店披露や創業記念のシーンで記念品を提供する場合、景品規制は適用されず、景品類の最高額や総額に制限はありません。
そのため、高額な記念品を制作することが可能です。
オリジナルデザインのノベルティを配布すれば、認知度向上や集客に役立てられるでしょう。
開店披露や創業記念などの記念品には、以下のようなアイテムがおすすめです。
オリジナルデザインや名入れが可能なため、自社名や店舗名を覚えてもらいやすくなります。
・タンブラー:470.8円/個~
出典:株式会社アーリークロス/真空ステンレスカラータンブラー350ml
・ボールペン:111.6円/個~
出典:株式会社アーリークロス/カルム0.7mm【名入れボールペン】
3-5. SNSからの申し込みで商品が当選する企画の場合
SNSや新聞・テレビなどで企画内容を告知される懸賞は、オープン懸賞と呼ばれます。
商品・サービスの購入や来店などの条件がなく、はがき・FAX・ウェブサイトなどから申し込みできる懸賞のことです。
オープン懸賞の場合、景品額の最高額や総額の決まりはありません。
そのため、高額なノベルティを制作できます。
利益は発生しませんが、認知度向上や集客に役立てられるでしょう。
ただし、あまりにも高額なノベルティは転売されてしまう可能性があるため、募集時に転売禁止とする旨を記載してください。
オープン懸賞におすすめのノベルティには、以下のようなアイテムがあります。
・デイリーポーチ:275.2円/個~
出典:株式会社アーリークロス/キャンバスデイリーポーチ(M)ナチュラル
・エコバッグ:490.4円/個~
出典:株式会社アーリークロス/レジかご対応!お買い物バッグ
4. まとめ
ノベルティの金額には、提供方法や抽選の種類によって上限額が決められていることがわかりました。
また、総額も定められています。
そのため、ノベルティを配布する際は景品表示法に触れないよう、上限額と総額を確認したうえで予算を決定しましょう。
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